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西宮市議会第12回定例会 一般質問④

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(4)不登校児童生徒の保護者の支援について

情報提供の必要性

不登校児童生徒への支援は、ここ数年でかなり進んできました。これまでこども未来センターと教育委員会の学校保健課で対応されてきた不登校の悩みについて、今回は保護者への支援という視点で質問いたします。

先日、不登校の子どもたちや保護者の居場所づくりをされている団体と、市長とのzoom懇談がありました。不登校の親の会との懇談は以前に一度行われたことがありましたが、今回は市内の支援団体など横のつながりができてきたことから、それぞれの代表の方が一つのグループとして日ごろ感じておられることを市長に質問し、意見を述べておられたと思います。残念ながら私は参加できませんでしたので、終了後にミーティングの内容を聞かせていただきました。

市長におかれましては、不登校の子どもや保護者、支援者の声を直接聞いていただけたことと思います。現在、西宮市では教育委員会内での不登校対策庁内検討委員会が月に一度開催されています。4月から6月は新型コロナ感染症防止の為に休止されていましたが、7月から再開されたと聞いています。その議事録を公開請求し見せていただきましたが、居場所づくりやあすなろ学級について、最近ではフリースクールなどの支援団体のガイドラインのことなど、重要な話し合いをされていることがわかりました。しかし、西宮市における具体的な数字や方向性がわかる内容などは黒塗りになっているところも多く、残念ながらどういった方向に支援が向いているのかわからないところもあります。

不登校対策庁内検討委員会の他に、西宮市不登校対策連絡協議会が開催され、こちらは地域、保護者、学校、教育委員会の代表者が集まり、意見交換をされたと聞きました。この地域、保護者の枠で不登校の経験者やその家族も入れるようなしくみが欲しいと思いますが、それはまたの機会にお願いしたいと考えています。

さて、子どもが不登校になった時に、何の不安も無く受け入れられる保護者の方はなかなかおられないと思います。「この先、学校に行けなければどうなるのだろう」「将来は社会人になれるのだろうか」などの不安が大きくなり、学校に戻ってくれることを願う保護者の方が多いと思います。その時に、不安な親の姿を見た子どもは「自分は学校にも行けず、親も悲しませているダメなやつ」と思いながらも、身体が動かず、ひきこもっている状態の子どもたちがいます。自分に使うはずのエネルギーを親や学校、友人に使ってしまうと、どうしても外に向かうエネルギーが蓄えられません。保護者の精神状態は、子どもへの影響も大きく、子どもたちが自立に向けて動き出すためには、保護者への支援も大きな課題だと考えます。保護者の第一の相談先は学校の先生になると思いますが、これまでは個々の先生方のご尽力で時間外の対応をされたり、その時々での支援をされていると思いますが、不登校児童生徒の増加、先生方の業務の増加、現場の状態を鑑みても、先生個人の力を頼る支援では無く、広くあらゆる情報を提供することで、保護者の相談先やつながりなど選択肢を増やすことが急務だと考えます。

そこで、先日、市長懇談をされた不登校児童生徒の支援団体のみなさんが、支援先一覧が一番欲しい情報であるとの認識で、作成されたマップがあります。西宮市内で支援先の横のつながりができたことは、子どもたちにとっては選択肢の広がりがあり、相互に居場所の紹介もできるメリットがあります。今は、それぞれのホームページやSNSなどで発信していますが、必要な人に届いているのかというと難しいところがあります。また、その情報は学校の先生やこども未来センター、教育委員会にも共有していただき、活用していただきたいと考えています。学校の現場の先生に知っていただくことも重要なポイントだと思います。

そこで質問いたします。

支援団体の一覧表を、何かしらの形で保護者の手元に届けること、また学校の先生方に届けるために、市の協力が必要であり、それは不登校児童生徒の支援につながると考えますが、市の考えはいかがでしょうか。

市の答弁

こども未来センター(以下、「センター」といいます)では、臨床心理士やケースワーカーなどの専門職員が、子供の心身の発達や療育に関することや性格、教育に関することなど、さまざまなケースの電話相談に応じており、不登校問題についても対応しているところです。さらに、必要に応じて来所による相談支援を行うなど、不登校児童生徒の保護者への相談窓口としての役割を果たしております。保護者からの相談をお受けする中で、必要に応じて支援団体等についての情報提供を行うなど、不登校児童生徒や保護者のニーズに沿った支援に取り組んでおります。

また、センターでは、依頼があれば、支援団体のチラシ等を掲示したり、自由に持ち帰ることができるようにしたりして、必要な方の手元に情報が届くようにしているところです。市としましては、学校や保護者への適切な情報提供のため、不登校児童生徒支援の相談窓口としての「こども未来センター」をより周知していきたいと考えており、今後も取組みを進めてまいります。

田中あきよからの再質問

こども未来センターでは、相談に来られた方には情報提供をしているとのこと、ぜひ引き続きよろしくお願いいたします。しかし、こども未来センターにつながっていない人には情報は届きません。電話相談の方にも一覧表は届きません。もちろん学校の先生にも届きません。せっかくの西宮市の情報が、口頭では伝えられて、紙面やホームページでは届けられないというのはとても残念です。

学校や保護者への適切な情報提供のため、不登校児童生徒支援の相談窓口としての「こども未来センター」をより周知をしていきたいと考えているとのことですが、不登校児童生徒は日々悩み、今でも生きていたくないほど悩んでいる子もいます。そしてどうしてよいかわからずどこに相談してよいかわからない保護者もいます。一日も早く、支援につながることが必要です。その窓口が「こども未来センター」ということであれば、それを保護者や学校現場に周知することが最重要になると考えます。たとえば保護者の目にも止まるよう、学校内にポスターなどを掲示し「こども未来センター」が不登校の相談窓口であることを伝えていくべきと考えますが、市の考えは?

市の答弁

こども未来センターが不登校の相談窓口であること は、パンフレットや市のホームページに記載したり、 校長会議等で説明したりして、学校や保護者への周知 を図ってきたところでございます。今後は、こういっ た取組を継続するとともに、ポスターなどの掲示も含 めて新たな周知方法について検討していきたいと考え ております。

【市長に質問】

先日のズーム懇談会で、不登校児童生徒の居場所づくりや親の会をされている団体とのお話を聞かれたご感想をお聞かせください。また、居場所づくりをされているところや、親の会に視察にきていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

【市長の答弁】

田中議員には、この問 題につき熱心に取り組んでいただき、そして、私自身、 十分な見識にまで至っていない中で、毎回毎回いろい ろ御教示いただいておりますことに感謝を申し上げま す。まず今回の質問そのものが不登 校児童生徒の支援でなくて、不登校児童生徒の保護者の支援という、こういう題名で来られた、これの保護者支援ということ、最近改めて認識したことであります。保護者の方と教育委員会とが議論しているときに、語弊を恐れずに言 うと、どうして若干かみ合わなさを感じるのかなと私が思ったときに、教育委員会は一生懸命やっておられ ると思います。それから、現場の教師、頑張っておら れると思います。教育委員会は、やはり一義的に児童生徒の対応、それから先ほど、こども支援局長からも ありましたけども、こども未来センターは不登校児童 生徒支援の相談窓口というようなことでありまして、 今回、私が最近改めて認識をした不登校児童生徒の保護者の支援という、 こういう視点が当局の中では持っていたところもし っかりあろうとは思いますが、私自身、このあたりに ついて、前回のズーム会議においても、そこは強く思 ったところでもあります。 ただ、ここでまた難しいのは、親の思いと当事者の児童生徒の思いというのが必ずしも合致してないこと があり得るというようなことも教育委員会などから聞 くところでもあります。 一方で、議員が様々御紹介いただいた他の事例で、 もうちょっと情報のナビゲーションを積極的にやって いるようなところもあると認識しております。そうい う中で、庁内で一つ一つ議論をしながら、1年ほど前 は未来センターのほうに不登校という単語がなかった んですけども、とにかく不登校という単語、項目を立 てて、そして、市のホームページに引っかかるようにというようなことで、そういうふうに前進をしたとこ ろであります。歩みがお求めいただいているところま でになっているかどうかということについては、正直 まだ頑張らねばいけないところもあろうかと思います が、今回、そういう意味では、保護者の支援というこ とで視点、行政がどうあるべきかということも含めて、またいろいろ御教示を頂きながら、前に進めていければと思っております。

視察はお伺いできない理由はありませんので調整します。

【田中あきよからの要望】

本当にお忙しいとは思いますが、週に1回、IRO HAに行っている子供たちや親の会に来られている保 護者の方の声、ぜひ見ていただきまして、今後の西宮 市の不登校児童生徒への支援につなげていただきたい と思います。 それでは、最後に意見を述べまして、終わらせてい ただきます。 不登校児童生徒の支援に欠かせないのは、保護者の 意識であると最初の質問でも申し上げました。ある不 登校経験者の高校生の男の子がこんなことを言ってお りました。「親が悲しそうにしていたら、学校に行って いない自分はそれ以上に悲しそうにしていないとあか んと思ってしまう、親より楽しそうにしたらあかんと 思ってしまうねん、だから、親には笑っていてほしい ねん」ということでした。子供たちが学校に行けなくて 苦しんでいるのに、親がほかに気を向けて楽しいこと をしてはいけないと思っている人が多くおられるとい うことです。そんな保護者に対して、不登校の子供の 親の居場所、トコトコくらぶの現代表の青木さんは、にこにこといつもそういったお母さんに声をか けております。お母さんは楽しいことをして、おいし いものを食べて、元気に過ごすことが子供さんにとっ ても一番ですよとおっしゃっています。これは本当に 何げない言葉なんですけれども、本当にしんどくなっ ている親御さん、お母さんにとっても、それだけで気 が、心が軽くなりましたとおっしゃいます。だからと いって、すぐに楽しいことに目を向けられるのかとい うと、そうではないんですけれども、例えばこのトコ トコくらぶは、当事者のピアサポートなので、同じ目 線で悩みを打ち明けたり聞いたりすることで、自分の 心が鏡映しのようになりまして、気づきや勇気づけら れていくような、そんな居場所であるということです。 同じような居場所はほかにもありまして、先ほど言 いましたようなみやっこサポートさんのIROHAは、 週に1回なんですが子供たちが通っています。 ほかにもたくさん支援先がありまして、この支援先一 覧表ですね、今、教育委員会が作成しているガイド ラインの掲載条件に満たないために、市のホームペー ジに掲載されることはないというのが教育委員会からお返事でした。では、これはガイドラインには掲載さ れないので、全く別のものと考えられます。その対応はこども未来センターが窓口になるということ なので、今回のこの一般質問はこども未来センターの 地域・学校支援課への質問となるわけですねという、 そんな話の流れで、今日は教育委員会の方はおられま せんが、未来センターへの質問とさせていただきまし た。 しかし、そんな縦割りでいいんかなと思いますし、 今、議場に教育長も次長もおられないので、おられな いところでお伝えできないんですが、できないんであ れば、じゃあどうしたらいいかなというところの話が できればいいなと思っているのが本心です。できませ ん、以上というような、そういったことではなくて、 じゃあ、しつこく言ってくるほど何がそんなに欲しい 情報なのですかと聞いていただけるような、そんな関係性が、例えば親の会だったり、支援先だったり、そういうところと話ができればいいなと思うのですが、 なかなかそこが難しくて、今回、未来センターのほう で情報提供も学校のほうにも働きかけていきますとい うお答えを頂いたことはすごく前向きな御答弁を頂い たということでうれしく思っております。 子供たちや保護者にとっては、ガイドラインに掲載 される毎日通えるフリースクールという、そんな情報も大事ですが、週に1回通える居心地のいい居場所という情報、悩んだ親が相談に行ける情報、そ れも同じぐらい大切なものでありまして、届けなくて はならないものと考えています。 最後になりますが、フリースクールで不登校の子供 たちを見てこられた方からの言葉をお伝えして、私の質問を終わりにしたいと思います。

不登校になったことで子供や家族がすごく傷つき、 その傷がその後の人生に影響を与えています。ひきこ もりの人は、不登校当事者でない人もありますが、同 じ世代の不登校に対する間違った指導を当然と受け入 れて、不登校にならずに頑張り続けた人だと思います。 この思春期につくられた根性論の指導の価値観で自分 自身を苦しめていると思います。そういった現状を見 るにつけ、今の不登校児童生徒への指導が登校してい る子供たちへも深く関係しているはずです。そこを全 ての大人たちは深く強く考えるべきですということで した。 誰かが悪いというんではなくて、教育ということ自 体を根本的に考えていかねばならない時代に来ている ということに多くの人が気がついています。子供たち の声を聞き、成長の妨げになることは勇気を持って変 えていく、そんな文教都市西宮市であるよう願います。

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