西宮市議会議員 田中あきよ 教育こども常任委員会 提言のご報告①
西宮市議会議員 田中あきよ
子ども常任委員会の一年が終わりました
2年目の常任委員会は、1年目と同じく教育こども常任委員会でした。
一年を通して施策研究テーマを決めて、最終的に当局へ提言をして委員会終了となります。
テーマは
①「こども未来センター」「子育て総合センター」の在り方について
②コロナ禍の学校教育について
1.学びの継続性(オンライン授業)について
2.児童生徒のケアついて
3.感染症対策について
という、大きく2点、細かくは5点について提言をしました。
その提言をご報告いたします。
委員全員の提言は、
https://www.nishi.or.jp/nishinomiyashigikai/session2/session2_06/iinkai-theme.html
をご覧ください。
①「こども未来センター」の在り方について
こども未来センターについて、
① 初診までの待ち時間
② 他の機関との連携
③ センターとしての役割の構築
この3点の課題について提言をする。
① 初診までの待ち時間
現在、初診までに約7ヶ月の待ち時間があることは非常に課題であり、早急に解決しなければならない。今年の4月から、診察の対象者を絞ることで初診待ち解消に向けて動いていくということであるので、引き続き民間の小児科との連携と、診療内容についての見直しにも重点を置くべきと考える。再診の必要性の見直しを提言する。
② 他の機関と連携
支援の必要な子どもたち、不登校の児童生徒、高校生の悩みなど、相談窓口として幅広い受け皿であるべきと考えるが、人手と時間を考慮するとすべてに対応することはむずかしい。まずは、情報を管理し、それぞれつながる民間施設とその情報の共有をしながら、子供たちの悩みに対応することを提言する。
③ センターとしての役割構築
子どもや子育てに関する悩みは、こども未来センターに相談できるということは非常に心強いことである。しかしながら、その広報不足の問題と、センターがこれまで対応されてきた子供の情報が生かし切れていないと考える。こども未来センターはどのような対応ができるのかをさらに広報し、またデータや情報をアウトリーチで生かしていく方法も構築すべきと考える。積極的な支援を提言する。
①子育て総合センターの在り方について
子育て総合センターについて視察 2021年4月16日(金)10時00分~
子育て総合センターには、子育てひろば「のびのびあおぞら館」「付属あおぞら幼稚園」や、就学までのすべての相談支援、ファミリーサポートセンター事業もあり、市内の就学までの子育てに関した情報が集まる場所になっている。
■のびのびあおぞら館(子育てひろば)
火曜日から土曜日は会計年度職員Aの職員の方がおられ、昨年10月からは、日曜日、月曜日は委託事業者(セリオ)のスタッフの方が来所者の対応をされている。委託事業者と職員との連携は、月に1回連絡会を持つことで情報交換の場を設ける。室内と室外で開放的な空間であり、日ごろは多くの親子が集まっているが、昨年の緊急事態宣言の際は休館になり、子育て中の親子は行き場が無く孤立し、かなり不安の声があった。この4月からは休館せずに感染予防をしながら開けている。
■相談事業
子育てに関する相談は、子育てコンシェルジュが情報提供をしたり、一緒に問題解決を図ったりしている。また、発達に不安がある場合は、こども未来センターや子ども家庭センターと連携し、臨床心理士が支援をしている。親子別々に話が聞ける部屋があり、発達の様子をみるための道具も揃っており、重要な役割を果たしている。相談は就学前までをゴールとし、その後のつながりを段差無くつなげていくために親へのサポートが必要である。コンシェルジュへの相談も合わせて昨年度1500件ほどあったが、もともと面談と非面談が2対1であったが、コロナ禍で1対3となり、非面談のメールなどが増えている。
■情報提供
様々な子育て情報を提供しているが、以前は子育てサークル活動の交流会を年3回開催していた。コロナ禍でストップしていたが、担当者の職員が各サークルに電話で問い合わせしたところ、外で活動されているところがあり、情報交換会をオンラインで開催し、就園や就学の情報交換をすることができた。
西宮市への提言
- 休館を不安に思われるお声が多く、あおぞら館が子育て中の親子のための大切な場所になっていることが確認できた。それだけ、子育てが孤立しやすい環境にあると言うことで、まだまだつながれていない親御さんがおられると考えられる。その為にも、各地域に子育てひろばが必要であり、各学区に設置したいというセンター長のお話を実現していただきたい。コロナ禍で早急に対応が必要であるとの認識から、各学区への子育てひろばの早急に設置を要望する。
- 相談事業について、最近は子どもの発達に不安がある親御さんが増えていることから、こども未来センターと同様に、相談者は増えていくと考えられる。職員は専門職ばかりであるといわれる子育て総合センターは、駆け込み寺のような場所でもあり、子育てに悩んだときには必ずつながってもらいたいと思うが、そこを担ってもらう専門職が会計年度任用職員という採用のされ方で良いのか疑問がある。責任者が替わると方向性が変わってしまう懸念もあり、良い人材が定着するよう現場の方のご意見を聞き、専門職採用のあり方の再検討を要望する。