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西宮市議会3月議会 教育長再任に対する賛成討論

ただいま上程中の議案第620号 西宮市教育委員会教育長の任命について同意を求める件について、賛成の立場で討論をいたします。

重松教育長が2期6年の任期を終えられ3期目の任命ということで、賛成ではありますが、先日の教育に関する考え方を拝聴した上での意見を申し上げます。

発言の中で、「学校教育の仕組みとして、従来からやってきたみんな同じことを同じペースで、同じようなやり方で、同質性の高い学年学級の中で、できあいの問いと答えを勉強するというこのシステムが、コロナ禍において十分に発揮しなかったということがあった。つまり今までの教育の在り方に対して課題を提示することになったという内容がありました。このご指摘について、私も大いに賛同いたします。

4月2日生まれから4月1日生まれを一学年として一年間同じことを教えられ、その中でテストの点数が良いか悪いかで成績が決まり、あたかもそれがその後の人生を決めてしまうかような教育では、だれもが取り残されない環境とは言えません。では、テストの点数が取れるような教育なら良いのかというと、そうではない。もちろん何を学ぶのかはとても大切なことですし、どれだけ学びを探求できているのかが問われる職業もあります。しかし、高学歴の人だけが幸せなのでなく、文部科学省も言及している「生きる力」が大切なことであり、学歴重視の社会はすでに終わっているといわざるを得ません。学校教育の在り方を考えるには、そこは最重要点だと考えます。

これからの学校における学びについて3つのポイントを上げておられましたが、

個別最適な学びと協働的な学び、ICTを最適に組み合わせるという内容と、また幼児教育と特別支援教育、市立高校に関して言及されていました。個別最適化が分ける教育にならないよう、協働的な学びが同調圧力にならないようにするには、子ども達の意見表明がポイントになると考えます。幼児教育については遊ぶことの大切さ、特別支援教育に関しては共に学ぶことの重要性を家庭も学校も共有し、不安に駆られない教育環境をつくること、高校に関しては生徒を主語にした高等教育ということであれば、生徒の意見表明ができる環境を常に念頭に置いていただきたい。

そして、学校に行けない子どもたちが本当は何に困っているのかを、本人たちも周りの大人も気づくことができる環境を作ることが、実は今の学校教育の問題点の解決に繋がると考えています。ヤングケアラーと言われる子ども達も同じく、本人が困っていることに気づくことが支援の第一歩になります。子ども達が考えていることを言葉にできる環境を作ることは大人の責任です。

重松教育長の再任にあたり、6年間西宮市の子ども達のことを第一に考えてこられたであろうご経験を、今後の3年間ではなく、すぐに学校改革に活かしていただきたい。その為には、多くの子ども達の生の声を聴き、保護者の声を聴き、現場に足を運び、西宮市の教育をインクルーシブなものにしていただきたいと考えます。その為には、石井市長にも学校教育に力を入れていただくことを要望し、教育長任命についての賛成討論といたします。

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