田中あきよ通信 No.15 2024年5月作成 ごあいさつ 日ごろより田中あきよの活動にご理解ご協力をいただきまして誠にありがとうございます。 2024年1月1日の能登半島地震に、いつなんどき何が起こるかわからない自然災害の脅威をあらためて突きつけられました。西宮市は支援先(カウンターパート方式)の珠洲市へ、物資だけでなく人材の派遣などを行っています。まだまだ復旧が進んでいないとの情報もありますが、一日でも早く暮らしが整いますように。 そして私たちはさらに日ごろの防災に力を入れていかねばなりません。 引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。 TOPICKS 1. 12月議会一般質問 ・断わらない相談窓口 ・中連体の見直し ・中学生の内申書と高校受験 ・不登校の児童生徒の進学 ・学校の健康診断の上半身脱衣 2. 3月議会一般質問 ・市長の施政方針 ・災害時対応と支援 ・教育支援センターの学級閉鎖対応 ・不登校特例校について 3. 健康福祉常任委員会の提言 4, 西宮市のお金のおはなし 5. 2つのシェアハウス ① 12月議会一般質問 12月議会一般質問では大きく5項目の質問をおこないました。 ●断わらない相談窓口設置の検討 【質問】 重層的支援の準備事業での相談業務について、まずは誰でも相談ができる「断らない相談窓口」を設置することが必要では︖ また、様々な機関と連携し、包括的に支援していく必要がある場合、核となるコーディネーターが必要では? ※「重層的支援体制整備事業」とは…ひきこもり、8050問題、ヤングケアラー等の福祉課題や、生活を送る中で直面する困難・生きづらさの多様性・複雑性に応えるものとして創設 【市の答弁】 令和7年度に本格実施を目指し相談窓口を設置する。 コーディネーターについては、多機関共同事業を実施し、コーディネート役を担う「包括化推進員」を生活支援課に2名、社会福祉協議会に1名配置している。 【用語メモ】 ・8050問題…80代の親が50代の子どもの生活を支えるために経済的にも精神的にも強い負担を請け負う社会問題 ・ヤングケアラー…本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものこと ●西宮市中学校連合体育大会(中連体)の運営や内容の見直し 【質問】 男女別の全員参加の種目に関して、ジェンダーの多様性や、皆と合せることができない生徒がいることから、内容の見直しが必要ではないか? また、障害のある生徒たちについて、現地までの送迎や会場の中での移動の方法に危険なところはなかったか? ※「ユニバーサルシート」とは…大人でもおむつ替えができるベッド 【市の答弁】 これまでもプログラムを減らして、ゆとりを持たせたり競技内容を変更したりするなど、時代とともに柔軟に対応しており、今後も必要に応じて見直しをするなど、持続可能な中学校連合体育大会となるよう取り組んでいく。特別な支援が必要な生徒への対応は、必要に応じて甲子園球場へ協力を依頼し、下見の機会に確認している。 ●中学生の調査書(内申書)が高校受験に及ぼす影響の確認 【質問】 調査書は、中学校から高校への受験時に提出される「内申書」のことで、成績などを記載する。内申点は受験の合否に影響するため、教師に気に入られる必要があるとか、不登校や発達特性で内申点が下がるのではないかといった不安の声がある。この調査書の内容や、受験への影響はどの程度か。 【市の答弁】 3年間の各教科の学習・出欠・特別活動の記録などを記入し、あくまで客観的な事実のみを記載する。合否判定については、高校入試のホームページの入学者選抜要項に記載されており、どの程度参考にするのかは高校側の判断になる。 【田中あきよの意見】 現在、内申点や成績を気にせざるを得ない問題があり、「高校受験のための中学校生活」になっている節があると感じる。どうやって進学させるかではなく、その子らしく中学校生活を送ることが大切だということを今後も訴えていく。 ●不登校の児童生徒の進学する時に必要な情報 【質問】 小学校と比べて中学校は校区が広がり、保護者同士も繋がりにくくなる。そこで、各中学校で不登校の生徒の保護者が集まれるような進路説明会はできないか? 【市の答弁】 不登校は一人一人状況が異なるため、慎重に対応するべきと考える。引き続き、不登校児童や保護者のニーズを聞き取りながら、よりよい不登校支援となるよう進めていく。 【質問】 不登校の生徒が中学校から高等学校へ進学する時に必要な情報を提供する手段として、西宮市の民間のネットワークと連携し、教育委員会が主催の進路説明会を開催できないか? 【市の答弁】 学校教育課のHPでは、中学から高校に進学する時に必要な進路情報や各学校の進路決定プロセスが公開されている。また、各高等学校が作成した学校紹介動画も視聴できるため、進路説明会に参加できない生徒や保護者でも、学校の特徴を把握できる。イベントの開催場所や方法は、他市の状況も考慮して検討する。 ●学校の健康診断が上半身脱衣で行われることに問題はないのか 【質問】 兵庫県内でアンケート調査をした結果、上半身脱衣に対する反対の声が大きかった。西宮市立の高校から小学校まで上半身脱衣で行われていて児童生徒の精神的苦痛に対して問題があると考えるが、そこに対する問題意識は? 【市の答弁】 西宮市医師会と協議の上で正確な健診を行うために、上半身の脱衣を基本としている。国の健康診断マニュアル等に基づき、児童生徒等の心情に配慮するとともに、西宮市医師会と連携しながら、適切で正確な診察や検査等を実施していく。 【質問】 脊柱側弯症の発見について、視触診では見落としてしまう症状があることを考えると、検査機器を導入することで見落としを減らし、また検査に当たる医師の負担も減らすべきではないか? 【市の答弁】 機器を用いた検診は、整形外科医の検診に比べると精度が劣るが、近年のAI応用により、客観性や再現性、データ保存面で進歩している。西宮市医師会や関係機関と協議を進め、整形外科医と機器による検診のバランスを検討している。 ② 3月議会一般質問 3月議会一般質問では大きく4項目の質問をおこないました。 ●市長の施政方針について 【質問】 「(仮称)宮っ子つながり支える条例」の制定に向け、今年度の所信表明では「子供たちが社会の担い手であるという意識を持ち、その声を反映したまちづくりを進めるための基盤となる条例の制定に着手する」方針が示された。石井市長は、どの年代の子供たちがどのような環境であれば、そのような意識を持つと考えているのか? 【市の答弁】 子供たち自身が社会とつながっているということを認識し、そして意識して学んでもらうことが重要かなと思っている。例えば小学生が参加しているEWCの環境学習や活動、中学生のトライやるウィークなど様々な実体験を通じて地域社会とのつながりを感じ、そして社会の一員であることを意識することができるという、このようなことが大切である。対象は18歳未満と考える。 ●災害時に備えた対応及び支援の見直し 【質問】 生理用品の備蓄期間に関するアンケートで、他市は3年から6年が一般的だが、西宮市は8年と長いことが分かった。また、備蓄されている生理用品は昼用の短いタイプだけである。備蓄期間をせめて6年までに短縮し、大きいサイズのものを追加することを検討してほしい。 また、災害時の避難所運営で授乳コーナーを設置する際、乳幼児の栄養摂取情報の伝達や日頃からの安全な栄養摂取の啓発が必要ではないか。 【市の答弁】 生理用品の備蓄期間や種類については今後検討をしていく。 また、避難所に設置される授乳スペースにおいて、安心して衛生的に授乳が行われるよう、避難所運営マニュアルの充実や、災害時の授乳における注意点に関するポスターやチラシなどの作成について、早期に実施できるよう検討する。 ●教育支援センターあすなろに通う児童生徒が在籍する学級が閉鎖になった場合の対応 【質問】 あすなろに通う子どもたちは、在籍する地域の学校が学級閉鎖になった場合、現在はあすなろも出席停止になるが、在籍の学級に登校してなくて交流がない場合は、あすなろへ出席できることにしてはどうか。 ※「教育支援センターあすなろ」…不登校の子ども(小中学生)が学校の代わりに学習や集団生活を行う場所。現在、西宮市内に7か所ある。 【市の答弁】 今後も様々なニーズに応えられるよう新しい取組も進めていく。 ●不登校特例校の考え方について 【質問】 不登校特例校は「学びの多様化学校」という名称となり、多様な学びの機会を提供する一方で、不登校となった子どもたちが特例校を選ぶことで地域の学校が変わらないとの懸念もある。西宮市は、特例校の役割と地域の学校の改善をどう調和させるか、その考え方は? 【市の答弁】 学びの多様化学校について開設計画はない。 【田中あきよの意見】 学びの選択肢が増えることに希望を感じなくもないが、「分けて手厚く」という教育ではなく、地域の学校を誰もが通えるようにすることが大切であると考える。 ③ 健康福祉常任委員会での田中あきよの提言 一年間の総まとめとして市への提言(要望)書を提出しましたので一部抜粋で掲載いたします。 (市議会ホームページに全文があります) (西宮市議会各委員会の施策研究テーマ一覧URLのQRコードを紙面上に掲載) 【障害の社会モデルについて】 ・生活について 社会の基準をどこに合せるのかを考えた時に、障害がある人に合せることで、健常者にとっても生きやすい社会になると考える。誰もが様々な機能を持ち、どこかに少数の立場になり得る特性があると思うと、生きづらさがある人の目線で社会整備を進めるべきである。 ・就労について 障害によってどのような働き方が合っているのかは難しいところではあるが、就労が社会とのつながりになることは重要なことである。就労でなくても社会とつながりを持つことで親亡き後の生活に安心感が生まれる。地域で生活をする為に、就労の場や居場所を積極的につくり、自立生活を支援することが重要である。 ・学校について 障害があっても無くても共に過ごし共に学ぶ本当のインクーシブ教育は、障害のある子ども達だけでなく、健常である子ども達にとっても「ありのままの自分を大切にする」という自尊心を育てることになると考える。 (通称)障害者共生条例の検証について 正式名称《西宮市障害を理由とする差別の解消及び誰もが暮らしやすいまちづくりの推進に関する条例》条例の広報周知、さらに合理的配慮の観点から、市役所、総合福祉センター、病院、学校、公園など公的な施設の環境整備を進めることを主導し、また障がいのある人への書類や、市からの広報について、やさしい日本語を使うよう要望する。 ④ 西宮市のお金のおはなし 「西宮市が財政難でたいへんだ!!」ということで騒がれている。市長からも、職員削減や予算削減などの対策が示され、議会でも「人件費を下げろ」「人を減らせ」と言う声がある。しかし、わたしは人件費や職員削減は慎重に行うべきであると考える。若手の職員は収入が多いわけではないし、災害時に職員が足りないことになると、行政が機能しなくなる恐れもある。特に教育や福祉について予算削減には反対である。私たちは目の前の数字だけでなく長期的観点で市の運営を考えなくてはならない。そうは言ってもどこかで経費削減は必要であり、議員の自主減額には賛成し4月から5%の報酬削減となった。しかし、報酬が減ったからと言って活動を縮小するわけにはいかない。今日も明日も「生きづらさゼロの西宮」をめざして動きます!! ⑤ 2つのシェアハウス 田中あきよの活動拠点は2拠点あります。 「なないろシェアハウス」…不登校の子どもと親の居場所「トコトコくらぶ」「なないろ相談室」「市民相談」などいろんな方が出たり入ったり 「ほっとシェアハウス」…「そろばん教室」「書き方教室」など少人数のおけいこの場所に! 気になる方は、お気軽にご連絡くださいね!! GoogleMapでも検索できます。 田中あきよ通信No.15の内容は以上です。 日頃の活動や「田中あきよ通信」のバックナンバーなどはホームページをご覧ください。