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2023年6月議会 一般質問①自転車専用道路等指定道路

①幹33号線(アクタ東側)自転車専用道路等指定道路においての安全対策について

昨年7月に幹33号線自転車専用道路等指定道路(以後はアクタ東側自転車専用道路と申します)において、自転車走行中の女性が転倒事故を起こされ、救急車で運ばれたという事故がありました。資料にこの専用道路の写真を載せております。写真は3枚あり、北側から南側の入り口の写真、それから道路正面の天井となる壁に「ゆっくり走りましょう」という看板の写真、もう一枚は立て看板に「雨天スリップ(ビックリマーク」急ハンドル注意」と書いてあります。その道路は下りからのぼりとなる地下道で、自然にスピードが出るため、そのスピードを落とさずにのぼり坂を勢いよく登る方が多いのでは無いかと思います。電動アシスト付き自転車については勢いが無くても登りやすいので少し現状は違うかも知れません。

その女性は単独の事故でありましたが、下り坂を下りきった時にスピードが出ていたのとスカートの裾を巻き込んだために転倒し、右肩骨折の大けがをされました。利き腕の負傷で生活は一変し、一時は全面的にご家族のサポートが必要であった上に、今でもリハビリをされながらお仕事や子育てをなさっています。右肩にはボルトが何本も入っていて、そのボルトを外す再手術もあり、色んな負担がかかっているということでした。その女性のご家族からその自転車道の危険性についてのご相談をいただき、今回の質問をさせていただくことになりました。

アクタ東側自転車専用道路は、市内で唯一の自転車専用道路であり、他には無い環境の道路となっているため、他にはない抜本的な対策をする必要があると考えます。

先ほども申し上げましたように、下りでスピードを上げ、その勢いで上り坂を上がる、ということを黙認してしまっている現状で、私の経験としては、ゆっくり走ると後ろの自転車に迷惑がかかるのではと思ってしまうほど、かなりのスピードで走る自転車が多いと感じています。実際に、友人のお子さんも数年前に転倒してケガをされたと聞きました。今のところ正面衝突の事故は耳に入っておりませんが、もしスピードを上げたままハンドルを取られて対向する自転車とぶつかると、かなりの大事故になります。

西宮市では、2020年に西宮市自転車利用環境改善計画が策定され、自転車利用ルールの周知やマナー向上等のため交通安全教育や各種啓発活動などのソフト対策に取り組んでいます。自転車が通行可能な歩道についてはピクトグラフを用いて走行の際の注意喚起がなされていて、その効果検証も行われました。ピクトグラムとは、何らかの情報や注意を示すためにわかりやすい絵で示されるサインの1つです。その効果検証の結果として、アンケート対象者の半数以上の方が道路に書かれたピクトグラムを認知されているという結果が出ています。

現在、アクタ東側自転車専用道路には、資料の写真のように一箇所だけ「ゆっくり走りましょう」という看板が掲げられていますが、道路の上の部分にあるため、気付かない方も多いのでは無いでしょうか。歩行者と自転車の共有道路のように、自転車を降りて押して歩くというルールはむずかしいとしても、それに近い注意喚起をし、大きな事故に繋がらないようにする必要があると考えます。

そこで、まずは強制的にスピードを抑える仕組みを考え、また先ほどのピクトグラムを用いた際の認知が上がったという点を踏まえて、目に見える注意喚起にも力を入れた安全対策が必要だと考えますが、市の対応を聴かせてください。

 

【道路補修課の答弁】(一部抜粋)

アンダーパスの正二津城、下り勾配では。スピードが上がる構造であることから、運転者には注意して走行していただいているところではありますが、速度が出すぎたことなどにより、転倒事故などの危険性もあることから、運転者に自転車の速度を抑制するよう、アンダーパス入り口付近に、速度落とせの注意喚起や、速度抑制につながる路面標示を設置する安全対策などを検討してまいります。

 

《意見》

ご答弁から、危険性を認識されているということはわかりました。安全対策を講じていただけるということですので早急にお願いいたします。

今回の質問をするに辺り、担当課の方から警察へ、この道路での事故件数を調べていただきましたが、これがなぜか決定的な数が上がってこず、なんとも困ったなという結果でした。これは担当課の職員の方の責任ではないのですが、今後、道路が危険であるということをできるだけ早急に把握するためには、警察が持っている事故の記録はとても大切であり、事故件数が多ければ必然的に危険であるということの根拠の一つになります。

今回のように市民の方が大けがをされてからの対応では無く、今後、例えば警察との連携の中で危険な市道が可視化することができれば、事故を未然に防ぐ対策ができるのでは無いかと考えます。

また、最初の質問で触れました2020年の西宮市自転車利用環境改善計画の効果検証で、ピクトグラムがある程度認識されているという結果から、ほかの道路関しても危険性のあるところへの注意喚起を進めていただき、自転車の危険性を改めて市民の皆さんに認識していただきたいと考えます。

今回のご相談をいただきました市民の方が、独自で市内の自転車及び歩行者専用道路の現状を何カ所か調査してくださいました。

阪急西宮北口駅西に50メートルほどの高架下の道路は「歩行者優先、自転車は押し歩き」という表示とお知らせという看板があり、通学児童の安全を守るために動線の分離をし、さらに自転車を降りることを示されています。ここは自転車の方は、全員降りて押して行かれていたそうです。

JR甲子園口駅東側の高架下の道路は、「自転車は押し歩き」と言う看板がありますが、自転車を押し歩きされていた方は約半分ほどだったとのことです。

同じくJR甲子園口駅西側の高架下の道路は、「トンネル内は押して通行、出口では左右確認という看板」と道路には「自転車は降りて通行」と書いてあります。ここも降りている方は半分ほどだったそうです。

最後にJR西宮駅の高架下の道路は「自転車原付は降りて通行してください」という看板が立っていますが、ここも降りている方は半分ほどだったとのことです。

調べてくださった線路の高架下の自転車及び歩行者専用道路は、標識は歩行者専用道路であり、歩行者天国と同じく自転車は降りて押さなければならないルールになっていますが、徹底されていないと言うことがわかりました。

今回のアクタ東側の自転車専用道路に関して、スピードを落とす表示がなされたとしても、全ての通行者に徹底されるとはなかなか考えにくく、そうなると強制的にかつ物理的に必ずスピードが落ちる仕組みを考えていただき、通行者のだれもが納得してさらに実感できる安全対策をぜひ考えていただきたいと思います。合せて、今年の3月議会で大迫議員が一般質問されていましたが、自転車のヘルメット着用については2023年4月1日より施行された道路交通法第63条の11の改定で、これまでは、全員への努力義務となったことも周知広報をよろしくお願いいたします。

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